生産者の声

ひら乃産業

当店の「いきなり団子」に使用している「あんこ」は、28年前の開店当時からずっとお世話になっている「ひら乃産業」様の「あんこ」です。今回はこちらの「ひら乃産業」創業者である谷岡会長にお話をうかがいました。現在は経営を息子さんに譲られておられますが、まだまだ、職人として現役で活動されておられます。

谷岡会長(右)と社長(左)
谷岡会長(右)と社長(左)

創業は昭和43年。谷岡会長はおじい様が煎餅屋、お父様が和菓子屋を営まれていた流れがあったのですが、「跡継ぎではなく、自分も新しい仕事をしてみたい」と、6年間製餡会社に勤務された後、製餡業を始められたそうです。 私が初めて谷岡会長にお会いしたのが昭和50年ですから、すでに35年近いお付き合いとなります。

谷岡会長と談笑
谷岡会長と談笑

あんこについて語る谷岡会長
あんこについて語る谷岡会長

 あんこのこだわりは第一に「豆」。とにかくいい材料を見分けることが大事だそうです。いい豆は色艶があり、実が詰まってずっしりと重いという特徴があるとのことです。私には見た目わかりませんが、さすが職人は見ただけで善し悪しがわかるとのこと…恐れ入ります。 豆で特に大事なのは「産地」だそうです。小豆ではやはり、北海道小豆が最高級とのこと。「長寿庵のいきなり団子」の黒餡はもちろん北海道産を使用しています。

あずき

江津湖

 第二は水。ひら乃産業は熊本市内南部の江津湖のほとりにあって、井戸水を使用されています。谷岡会長曰く「江津の水は八景水谷より良い」とのこと。全国的に美味しい熊本の水であっても、湧出地によって餡の仕上がりが違うそうです。

 第三は製法。職人の魂です。いい豆といい水、そして砂糖だけを使用し、添加物を一切使用しない昔ながらの製法で「餡」は作られます。 熊本の水で練り上げられたひら乃産業の「餡」。是非当店のいきなり団子で味わっていただければと思います。

サツマイモ契約農家

当店のサツマイモは熊本の阿蘇・大津地域のものを中心に熊本・宮崎・鹿児島で生産された厳選されたものを使用しております。 今回は契約農家としてお世話になっている農家の方にお話を伺いました。こちらは早掘り出荷のときはご主人と奥さん、おじいちゃんの3人で、本格的に貯蔵を始めたら長男さんと従姉妹さんの5人でやっておられます。

サツマイモ農家の方々

 こちらのサツマイモは大変に質が良く、当店でお買い上げいただいたお客様からも「お芋がホクホクして大変おいしい」とのご感想をいただいております。
サツマイモの生育は火山灰土壌が大変適しているとされ、こちらの農場では「反転客土」を行い、黒土から赤土へと土壌改良を行っています。また、こちらの農家では完熟堆肥の施用、緑肥栽培、深耕などによるさらなる土づくりを通して生産されておられ、初収穫時にはその紅色が鮮やかな新サツマイモをいただくことができます。

あずき

江津湖

 サツマイモは4月から5月にかけて作付を行い、8月上旬から11月中旬にかけて収穫を行います。冬から春の初めまでは「室」と呼ばれる貯蔵庫で厳格な室温・湿度管理を行っておられ、一年を通して、おいしいサツマイモをお届けできる体制を築かれておられます。 ご主人は「サツマイモを作るのは大変」と笑われていました。しかし、その笑みの裏には、長年の経験に裏付けられたサツマイモ作りへの絶対の自信がのぞきます。
当店の「いきなり団子」を通じて、「ふるさと熊本」を感じていただければ幸いです。

あずき

江津湖